(現在は使っていません)口腔機能の歯医者-DocTak舘村 卓のささやき

様々な原因による食べる,話す機能の障害に対応するための情報を提供します

Team for Oral Unlimited Care and Health 限界無き口腔ケアと健康のための医療福祉団 http://www.touch-sss.net/ http://touch-clinic.jp/

2007-01-01から1年間の記事一覧

口腔ケア-歯ブラシ

口腔ケアの基本は歯ブラシですが,少々気になることが書いてある記事を土曜日に見つけました.私が購読している新聞は,経済から社会の動きを冷静,客観的に見ることができるのでは,と考えて日経新聞にしています.土曜日には,「プラス1」という,土曜日の朝…

咽頭への送り込みなのか咽頭への吸引なのか?

昨年,大阪のある基幹病院の脳外科から紹介されたNさんは,舌咽神経腫瘍術後の患者さんです.術後の嚥下障害とspeechの障害への対応を希望してお越しになられました.気管カニューレが入っていたので,当然speechはできませんが,声が出なくてもspeechの動作…

ayaさんへのお返事

今日は,全老健の施設運営部会の会議への出席のために東京でした. 今年の3月で学術委員をお役御免になったと思っていたのですが, 4月から上記の委員を仰せつかりました. 大学とは全く異なるdynamicな先生方との政策や今後の日本の医療に関するお話は勉強…

鼻腔ケアも忘れずに

ようやく医歯薬出版とのお約束の抱えていた翻訳2本(Zemlinの解剖学・生理学とBhatnagerの神経科学第二版)の二番目が訳了しました.Zemlinは2月に出版予定であったのが,4月になり,結局5月に出るかどうかも怪しくなってきました.残っているのは「索引」の…

鼻咽腔閉鎖不全症に起因する開鼻声は鼻栓で治すのか?????

私はもともとspeech peopleで,今でも口蓋帆咽頭閉鎖機能(velopharyngeal function VPF)の調節を基礎にした臨床や研究に最も興味を持っています.さて,speechでは,VPFは正常な構音動作articulationの獲得と表出に必要で,またvoiceの鼻音化を防止すると…

喉頭軟化症の診断とは

ブログの更新をせめて5日に1回のペースにしたいと思っている舘村ですが,なかなか上手く行きません. さて,今日診察した患者さん(3歳)です. 四肢に先天的に障害を持つお子さんですが,ある病院で生後直後に「喉頭軟化症」との診断を受けて,気管切開がな…

内視鏡検査についての追加

西別府病院のDHさんHさんからお手紙を頂きました.その中でブログの更新が遅くなってきているとのご指摘を頂戴しました.「忙しい」という字は「心が亡ぶ」と書くと教えられたことがあります.決して「忙しい」と言ってはならないので,「自分の仕事のやりか…

嚥下機能検査 横道はずれのついでに....内視鏡について.

機械を使った嚥下検査のことを書いています.今,代表的な機器を使った嚥下検査は,以前にも書いたように,アメリカでのspeech pathologyでの口蓋帆咽頭閉鎖機能の評価に関する研究の道を辿っています.内視鏡も,その一つです. Speechは,articulation(構…

egaさんのコメントを基にして....

「またまた戻る,嚥下障害」 2001年に医歯薬出版から出版した『神経科学-コミュニケ-ション障害理解のために』の原著の第二版(左下)が出版されたため,ゼムリンの解剖生理学書の翻訳が終了した思ったのに,また取り掛かっています. 今回は,一部改変と思…

VF検査と「とろみ」

口腔ケアの話に移りたいのですが,昨日,在宅訪問での嚥下障害の人々への嚥下リハと栄養指導に積極的に取り組まれておられる厚木の江頭さんからmailを頂戴したことと最近私の周りでよく起こることが気になって,今日は,嚥下検査のことについて書きます. 最…

相対的嚥下訓練食の考え方

口腔ケアになかなかいけませんが,少々横道に. 読者の皆さんは直接的嚥下訓練をどのようにされておられるでしょうか.よく「とろみ」をつければ安全であるかのように書いてあるのが誤りであることは,以前にこのブログで申し上げました.その理由は,「ポタ…

成人病センターでの講演 保冷剤もなかなか使える

昨日は大阪府立成人病センターのNSTで講演をさせていただきました.同センターの外科部長の矢野先生からお誘いを受けて『病院における嚥下障害と口腔ケア』という話をしてまいりました.もともと矢野部長は本学の医学部第二外科(当時,現在の消化器外科)に…

「口腔ケアへ」と言いながら,バギーと姿勢の話を一言.

まるで團伊玖磨氏の「パイプの煙」のような感じで,いつ本筋へ行くのか?? 以前,バギーに乗っておられる状態での食事の評価が困難であることを述べました.その理由のひとつは,『バギーは移動のためのもの』にあると述べました. すなわち −体幹をできる…

筋ジストロフィーの歯科学的問題に関するワークショップ

先週金曜日,独立行政法人国立病院機構刀根山病院で,上記のようなワークショップがありました.このワークショップの目的を世話人の同院神経内科の松村先生が説明されておられましたので,先生の抄録から抜粋して紹介します. 筋ジストロフィーの患者さん達…

前回の続き.

今回のブログは東京での待ち時間に書いております. 昨日は東京で開催された全老健のリハビリテ−ション講習会での「摂食嚥下概論」を担当してまいりました.往路の伊丹10:00発のANAの中,羽田着後の浦安ブライトンホテルまでのリムジンの中でTOUCHのパンフ…

架空の81歳男性モデル.

先週木曜日は,箕面歯科医師会在宅診療班の先生方の勉強会で講演をいたしました.かつて,私が学生のときに家庭教師をさせていただいた「ボクちゃん」(失礼)が,箕面で歯科医院を開業されていて,立派な歯科医になられて,参加していただいていました.懐…

頂いたコメントの症例を参考に...

Zemlinの教科書の翻訳は終了したのですが,怒涛のように押し寄せる締め切りのラッシュで更新が著しくスローになってきております. 今の直面する締め切りは,松本歯科大学副学長で前大阪大学歯学部口腔生理学教授,森本俊文先生からご下命を受けた,「基礎歯…

全国日本学士会での田中健藏先生と会談−要介護者への口腔ケア

先週から今週にかけてバタバタと出かけており更新ができていませんでした. 最もトンチンカンであったのは,8日に箕面市歯科医師会で講演のつもりが,1週間間違っていまして,来週でした. さて,昨日,京都大学の卒業生の人たちを中心として作られた,歴…

北野病院講演+日本口腔腫瘍学会シンポジウム

先週水曜日に北野病院「きたのホ−ル」で講演をさせていただきました.「行列のできる法律相談所」のレギュラー弁護士橋下 徹氏(北野高校のご出身)の講演よりも沢山集まってくださり,ホール記録になったとのことを教えていただきました.口腔ケアへの関心…

sata-☆さんからのご質問に答えて.

sata-☆さん,山口の講演にお運びいただき,有り難うございました. 一昨日の夜に頂いていたようですが,昨日当直のため,ご回答できずに失礼を致しました. 『山口大学の講演をお聞きしました.とても面白かったし,分かりやすかったです.特に重力と下顎の関…

山口の「ふく」は美味でした.姿勢と口腔ケア

山口大学での講演を終えて帰阪いたしました.学生のときからの同級生上山教授,バスケットボール部全国大会準優勝チーム時代の仲間(当時のキャプテン)の森助教授と「ふく」を頂いてまいりました.私の思い違いかもしれませんが,博多の「ふく料理」と山口…

姿勢,呼吸

燃える大寒.一昨日は母校,大手前高等学校の同窓会での「金蘭会セミナー」でお話をさせていただきました.私の大学の宮原総長のご母堂が同窓であることも驚きでしたが,私が医学部の第二外科(消化器外科)と,同科での食道癌患者さんの口腔リハビリテ−ショ…

口腔生理学の読み物とPDN通信

一月行く,二月逃げる,三月去る,早いですねぇ. もう新年が明けて15日も経ってしまいました.なんとなく12月から1月にかけて気分的に,間にもう1ヶ月あるような錯覚がして,仕事を年末にしていないことが多い昨今です. そのため,随分と多くの締め切りが…

 新年のご挨拶+姿勢と口腔ケア 

既に新年になって8日もたってしまってでは,間の抜けた挨拶になってしまいますが,新年,明けましておめでとうございます.皆様の益々のご発展をお祈りいたしますとともに,ご支援とご意見をお願いしたいと思っております. Komasaさん,大晦日にご案内しま…