音声言語
新年になり,早23日経ちました.今年も残すところ342日になってしまいました. ここ池田の山奥は猛烈な寒さになっております. ここ最近の数年は,年に一,二度の降雪で,拙宅の「猫額庭」にも雪が積もらなかったのですが, 今年は10数年ぶりに積もりました…
2月6日 第29回 TOUCH 口蓋帆咽頭(いわゆる鼻咽腔)閉鎖機能セミナーを開催しました.ヒトにしかない口蓋帆咽頭(いわゆる鼻咽腔)閉鎖機能は,音声言語障害ならびに摂食嚥下障害の発症起点の一つですが, この領域の研究者も臨床家もほとんどいません.そ…
先週3月29日 TOUCH口腔装置治療セミナー(製作実習)を終了しました. 保険診療の範疇でありながら,ほとんど講義も実習もされてない(と思います.間違っていたら申し訳ありません.) バルブ型スピーチエイド,PLP(Palatal Lift Prosthesis),PAP(Paltal…
大学という枠の中ではなく,病院に通院できなくて, 口腔機能の障害のために生活参加できていない方々の生活支援に関わる方々を支援する活動(ややこしい言い方です)をしたいと思い, 大学を離れて約6か月となりました.当初はゆっくりと時間が過ぎゆくもの…
2012年 新年明けましておめでとうございます. 昨年の大晦日は,病院当直のために1日の朝まで院内におり,恒例の「今年一年の振り返り」ができませんでした. 大晦日に自宅におらずに除夜の鐘を聞かなかったのは,もう随分と昔に大学院最終学年で学位論文を…
好評の「摂食嚥下障害のキュアとケア」(ISBN:9784263731208)に続いての書籍「口蓋帆咽頭閉鎖不全」を上梓しました.小生の師匠,故後藤友信先生への恩返しでもあります.今年も残すところ,わずか5日になってしまいました. 11月のTOUCHセミナーの後,毎…
TOUCHセミナー残席わずかです.脳血管障害や外傷性頭部障害の後に運動性構音障害を有する方がおられます.その中の多くの方々に口蓋帆咽頭閉鎖機能不全症(現在,鼻咽腔閉鎖不全症というのが誤った使い方で広まっていますが,もともとはvelopharyngeal incom…
第三回のセミナーの御案内の発送が随分と遅れてしまいました.手作業と家内工業では思い通りの日程で発送できません.御期待いただいていた方々にはご迷惑をおかけいたしました.今回は,養護老人ホームを中心にしてお送りしておりますが,いつも同様に他の…
先週,札幌での老年歯科医学会で,嚥下運動における基本的要件である口蓋帆咽頭閉鎖機能(鼻咽腔 閉鎖機能)に関するこれまでの筋電図学的研究結果に基づいて臨床口腔生理学の見地から,『評価の 統一』というシンポジウムで話をさせていただきました. これ…
前回のブログで,私が端折った表現をしたために,先輩からご指摘を頂戴しました. 言いたかったことは,「日本人の「言語聴覚士」さんから,米国のSLPの学部で, 自分でpoistionを取って,授業を持って,研究もして,というような方が出るには, いずれは帰…
韓国口蓋裂学会(Korean Association of Cleft Lip and Palate)に招聘されて,基調講演と講義を行なってまいりました.日本を発つまでプログラムがわからなかったのですが,同時にいくつかの分野(speech,surgery,basic research,clinical research)に分…
口腔ケアの話からは飛びますが.... 今週末から韓国の延世大学で開催される韓国口蓋裂学会での基調講演の演者とシンポジストを依頼されています.二回目の延世大学の訪問ですが,約10年前に訪問した折には,歯学部病院のあまりの美しさと某大学歯学部病院…
先週,ある先天障害に関する学会に出席してまいりました.これまで,多様な診断法や口蓋帆咽頭閉鎖機能(いわゆる鼻咽腔閉鎖機能)についての研究結果とそれにもとづく臨床応用についての発表を行ってきました.しかし,最近,20年前と同じような主題,演題…
私はもともとspeech peopleで,今でも口蓋帆咽頭閉鎖機能(velopharyngeal function VPF)の調節を基礎にした臨床や研究に最も興味を持っています.さて,speechでは,VPFは正常な構音動作articulationの獲得と表出に必要で,またvoiceの鼻音化を防止すると…
西別府病院のDHさんHさんからお手紙を頂きました.その中でブログの更新が遅くなってきているとのご指摘を頂戴しました.「忙しい」という字は「心が亡ぶ」と書くと教えられたことがあります.決して「忙しい」と言ってはならないので,「自分の仕事のやりか…
機械を使った嚥下検査のことを書いています.今,代表的な機器を使った嚥下検査は,以前にも書いたように,アメリカでのspeech pathologyでの口蓋帆咽頭閉鎖機能の評価に関する研究の道を辿っています.内視鏡も,その一つです. Speechは,articulation(構…
先週,咽頭弁形成術をさせていただいたお嬢ちゃんの経過は良い状態で推移しています。医科系病院では、この手術は4歳から5歳で行われますが、その場合にアデノイドの退縮や中咽頭の発達によって障害が再発したり,のどの奥が閉塞することによって睡眠時無…
今週は,咽頭弁形成術という手術をしました.この手術は,本来は,1歳−1.5歳で行われる口蓋形成術でも充分な音声言語機能を賦与することができなかった患者さんに行う,咽頭から粘膜筋肉弁を挙上して軟口蓋を咽頭後壁に繋ぎ合わせることで,お口の空気が鼻…