(現在は使っていません)口腔機能の歯医者-DocTak舘村 卓のささやき

様々な原因による食べる,話す機能の障害に対応するための情報を提供します

Team for Oral Unlimited Care and Health 限界無き口腔ケアと健康のための医療福祉団 http://www.touch-sss.net/ http://touch-clinic.jp/

VCF症候群-咽頭弁形成術

DocTak2006-07-24

先週,咽頭弁形成術をさせていただいたお嬢ちゃんの経過は良い状態で推移しています。医科系病院では、この手術は4歳から5歳で行われますが、その場合にアデノイドの退縮や中咽頭の発達によって障害が再発したり,のどの奥が閉塞することによって睡眠時無呼吸症が発症することもあります.また、なによりも子供さんの中には習慣によって言葉の障害を持っている場合もあります.早期にそのような子供たちに手術を行うことは生涯にわたる合併症を持たせることにもなってしまいます。
早期に行うのではなく、その子供たちの成長発育,社会的必要性、また装置を使うことによって不必要な治療が回避できることもありますので、長期的な視点に立った治療計画が必要だと思います。
PLP装置は,歯科や言語障害の教科書には良く出てくるのですが,その生理学的背景については,あまり書かれていません.その理由は,作成する歯科医師が言語病理学や言語生理学を知らないからです.どんなにすばらしい装置であっても,それを作る人が理屈を知らないのであれば,世の中には広まりません.とりわけ,PLPには鼻咽腔閉鎖機能が重要です.写真は,鼻咽腔閉鎖の基本となる関連筋の動きを研究したFritzelの有名な図です.この中で,口蓋帆挙筋M.Levator Veli Palatiniが重要です.

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