(現在は使っていません)口腔機能の歯医者-DocTak舘村 卓のささやき

様々な原因による食べる,話す機能の障害に対応するための情報を提供します

Team for Oral Unlimited Care and Health 限界無き口腔ケアと健康のための医療福祉団 http://www.touch-sss.net/ http://touch-clinic.jp/

発音補助装置雑感

PLP


TOUCHセミナー残席わずかです.

脳血管障害外傷性頭部障害の後に運動性構音障害を有する方がおられます.その中の多くの方々に口蓋帆咽頭閉鎖機能不全症(現在,鼻咽腔閉鎖不全症というのが誤った使い方で広まっていますが,もともとはvelopharyngeal incompetence 略してVPIという英語の訳語ですので,velum軟口蓋でpharynxを閉鎖する機能のことですね)が見られます.

VPIが最も顕著に見られるのは,1.0歳~1.5歳に口腔の裂の手術(口蓋形成術)を受けられた子供さんの約15%(4歳時)から25%(10歳時)です.


この子供さんたちに私たちは発音補助装置(スピ−チエイドや軟口蓋挙上装置PLP)を使いますが,このうちのPLP(Palatal Lift Prosthesis)を用いると構音訓練の効果を増強できます.この装置は写真にありますように軟口蓋を装置のしっぽ部分で挙上しようとするものですが,軟口蓋は持ち上げれば重力や筋活動で下垂する方向に力を負荷しますので,装置の維持には歯牙が必要です.


徳島の仲間,平松衛生士さんから,「無歯顎の場合には難しいですか」との御質問をいただきました.これから数回,装置についての私の経験からのヒントを公開していきたいと思っています.

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