(現在は使っていません)口腔機能の歯医者-DocTak舘村 卓のささやき

様々な原因による食べる,話す機能の障害に対応するための情報を提供します

Team for Oral Unlimited Care and Health 限界無き口腔ケアと健康のための医療福祉団 http://www.touch-sss.net/ http://touch-clinic.jp/

大阪歯科保険医新聞連載4回目の記事が出ました.読売新聞に載りました

DocTak2010-07-11



既に先月の話ですが,6月24日の読売新聞に取り上げていただきました.「から食べたい?胃ろうであっても」で,mentorであります吉田春陽先生のところに依頼があった,脳卒中後に遷延性意識障害になられて7年間経口摂取しておられなかったK婦人への取組みについて記事にしてくださいました(この御婦人の詳細については拙著「摂食・嚥下障害のキュアとケア(医歯薬出版)」に記述しています).


新聞の記事以後,沢山のご家族の方からお話を聞かせていただくことになりましたが,本当に多くの方々が急性期の医療者が発した根拠のない「一生,口からは食べられません」の言葉が,何と多くの方々を縛っているのかと暗鬱とした気分になりました.


カニューレとNGチューブによる問題喉頭運動障害,咽頭感覚の鈍麻),口を使わないことでの口腔機能の廃用性変化(咬筋の萎縮,口唇閉鎖機能の低下,舌運動の制限),口腔構造の変化(歯牙の挺出による開口,歯列狭窄,下顎前歯の舌側傾斜,舌根の咽頭への沈下)に伴って二次的に嚥下障害が生じていることの何と多いことでしょうか.


急性期の医療者の言葉は重いものです.適切に評価されるために是非ともこの領域の関連職と急性期からteamを組んでいただきたいと思います.


来週末には山口で意識障害学会があります.私も口腔装置の演題を出しております.