前回書きましたEBMについての誤解があるといけませんので追加のコメントをします.
EBMが全く意味がないのではなくて,新たに「経験則的に確証のあることを用いて挑戦をすること」を避けるためにEBMという言葉を出したり,またEBMとするもの自体を疑わなければいけないということを言いたかったのです.
今日,あるinternet newsを読んでいたら,胃癌での腹部リンパ節の郭清は長期的成績上は非郭清症例と大差なく,意味がないことが報告されていました.それを受けて関連学会でのガイドラインが修正されるそうです.
ここですね,注目するべきは.
恐らく,ガイドラインはEBMに基づいて作成されたのでしょう.
しかしながら,興味深いのは,そのガイドラインに沿わずに胃癌手術を行っていた外科医が随分いたということですよね.そうでなければ,ガイドラインに沿っていないデータとの比較ができないはずですからね.
やはり言いたいですね,EBMにもとづくガイドラインは妄信しても絶対的正解でしょうか?
aさん,6月29日の記事にコメント有り難うございました.そうですね,根拠のない慣習的な治療(?)法,あるいは予防と称する「治療みたいなもの」が漫然と繰り返されることで,全てとは言わないですが多くのコミュニケーションに不自由を持たれるている方々い苦痛を与えているのではないかと思います.
100匹目のサルが登場するまで叫び続けましょう.
写真は富良野富田ファームでの写真です.