(現在は使っていません)口腔機能の歯医者-DocTak舘村 卓のささやき

様々な原因による食べる,話す機能の障害に対応するための情報を提供します

Team for Oral Unlimited Care and Health 限界無き口腔ケアと健康のための医療福祉団 http://www.touch-sss.net/ http://touch-clinic.jp/

TOUCH基礎セミナー進捗状況 またまた姿勢

DocTak2007-10-15



先週,水曜日から老健全国大会(名古屋)での摂食嚥下の研修の講師をしてから,翌日長崎,日本精神医学会での栄養士研修で嚥下の講演をしてまいりました.
長崎での精神医学会でも全老健と同じ様なテーマでお話をし,同じ様な質問を頂戴しました.やはり,認知症遷延性意識障害を原因としての嚥下障害は脳血管障害へのアプローチとは全く異なった概念が求められていることを痛感しました.


老健の調査では,老健施設の数は平成元年に1850施設,平成16年調査で3500に増えていました.さらに認知症の方々の割合は,平成元年51%,16年85%に増えており,しかもそのタイプは脳血管障害性の認知症です.もちろん,認知症になってから脳血管障害になられた方もいます.


最近は随分と多くの嚥下障害についての成書が出てまいりました.でも,このような方々に,はたして外来通院できる脳血管障害後の方へのアプローチが可能か,ということを思うと少々難しいのではないかと思います.


やはり,またまた御一緒した本間先生のことば「気付き」ですよね.上から下に向かって(最近流行ですか?)指示するようなことではなくて,じっと傍らにいて,目線を等しくしてみると,単純に『こら,でけへんな(大阪弁)』というようなことがわかります.


例えば,寝かせたままで咳払いをすることは簡単ですか?腹圧が上がらないですよね.なぜでしょうか? 仰臥位を採ると,内臓はベターと広がりますね.すると横隔膜を下方から押します.すると胸郭の容積は減少しますので,結果として咳払いの力は弱くなるのですね.だったら,寝かせたままで,食事を介助するのは....危険です.このような気付きが必要ではないでしょうか.


第1回のTOUCH基礎セミナーでは,このような視点から嚥下機能を解きほぐします.


さて,基礎セミナーへのお申し込みが,チラシを配布する前に大阪府衛生士会の方々のご支援,大阪府の担当課からの後援によって,確実に増えてきています.有り難うございます.


お申し込みいただく中で,数は少ないのですが,お振込み人様の名前を「無限責任中間法人 TOUCH」と誤まってお書きになっておられる方がおられました.このブログをご覧になっておられれば,TOUCH事務局までFAXで御連絡ください.

長崎の学会懇親会では,『長崎おくんち』の名物『蛇踊り』を楽しみました.残念なことにカメラを忘れてしまいましたので,我が家の「蛇踊りの蛇」に似た愛犬「カッシュ」をお見せします.