昨年開催しました第1回(通算第7回)摂食嚥下アドバンストセミナーで基礎知識が不足している,もう一度基礎から知りたいと思われた皆さんのご参加をお待ちしております.
東日本大震災で東日本の皆さんには大変な日々をお過ごしのことと思います.避難所でのストレスのかかる生活のために様々なケアが必要でしょう.私たちの領域からは,「口腔ケア」を行うことで「肺炎の発生」を防止することの支援ということと思います.
神戸の震災の際に兵庫県歯科医師会がまとめたレポートがあり,今回の震災に何か参考になるかと通読しましたが,残念ながら当時の考え方からは「口腔ケアと誤嚥性肺炎」の関係についてまでは言及されていませんでした.
先々週には日経新聞から被災とケアについて,今週は朝日新聞から同様の取材を受けました.
避難所での床に直接坐しておられることでの円背状態での方々や,その姿勢がつらくて臥しておられる方々では,姿勢の問題から誤嚥リスクは高くなっているのではないかと感じています.
避難所生活で,水分摂取量の不足,高いストレス,テレビでの報道を見る限りでは「おにぎり」程度の乏しい繊維性の食事による咀嚼不足によって安静時唾液も刺激性唾液も少なくなっていると思われます.この二つの結果,口腔衛生状態が低下して誤嚥性肺炎のリスクが高くなっていると思われます.
水が少なくても,ペーストを付けずにブラシに1-2滴の水でもブラッシングすると刺激性史唾液が分泌されるので,擦掃した後排唾すれば良いので,是非とも行っていただきたいと思います.
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