春になったかと思うと一転して冬模様の落ち着かない日々が続いています.
5月の基礎セミナーの案内FAXをこれまで参加くださった施設様にようやくお送りすることができました.またご利用ください.
3月7日には宮崎県で開催された食事療法学会で「地域連携を考える」のタイトルでパネルディスカッションをしてまいりました.
同じパネリストには,神奈川摂食嚥下研究会の若林先生と小山先生,ソフト食の黒田留美子先生と心を同じくする仲の良い方々と一緒で,パネルと言うよりも心地よく時間を過ごした感じでした.
先週水曜日10日には,神戸市社会福祉協議会主催の市民福祉大学で講義をしてまいりました.
さて,前回,長期にバギーなどで仰臥している場合の御口の問題を示しました.
具体的には,
- 開口
- 口腔乾燥
- 舌根沈下
が固定されます.
このようになる背景は何でしょうか?
それは仰臥位を採ると,下顎骨は後退して開口位をとります.その結果,上顎臼歯は「挺出」してきます.その結果,上下顎の臼歯どおしが咬合してしまい,他の歯牙は上下接触できなくなります.これによって開口は固定されます.さらに仰臥位では舌根も咽頭に沈下しますので,口腔乾燥します.
この状態は色々な咀嚼嚥下機能に問題を惹起し,さらに対応しようとするとますますこの状態が強くなる悪循環に陥ることになります.
何故なるのか,その発症起点は何か,そして対応するにはどうするかについては次回記します.
もっと詳しくは,拙著「摂食嚥下障害のキュアとケア」(ISBN 978-4-263-73120-8)に記述していますが....
第6回TOUCH基礎セミナーでも,この辺りを重点的に説明します.