庭のそこかしこで,秋の虫の声が聞こえるようになりました.
前回の更新から随分と時間が経ってしまいました.
名古屋での日本摂食嚥下リハビリテ−ション学会が終わりました.
今回,私が座長を務めさせていただいた「補綴・装具」のセクションで,お一人の患者さんからの追加発言がありました.
要約すると「VF検査の結果は何を表現しているのか?実際の食事の状態を再現しているのではないため,それへの改善を求める」という主旨でした.
これまでも、このブログでも警鐘を発していましたが,HPで「ガイドライン」として提示されると,いかにもそれに妥当性があるように思ってしまいます.実際には,VFでわかることは,『造影剤の移動』であって,運動ではないということです.
- VF検査は影絵であること
- 受動的な『移動』も能動的な『移動』も区別がつかないこと
- 重なった画像は見えないこと
何よりも等尺性運動は検出できないことです.しかしながら,食べ物を送り込む運動は,『力』によっているため,そのほとんどは「等尺性運動」に近いと言えます.この欠点に注意が要ります.
学会の企業展示ブースで,拙著の売り上げランキングに載っていたと友人から教えていただきました.拙著にもVFの問題点を取り上げています.