(現在は使っていません)口腔機能の歯医者-DocTak舘村 卓のささやき

様々な原因による食べる,話す機能の障害に対応するための情報を提供します

Team for Oral Unlimited Care and Health 限界無き口腔ケアと健康のための医療福祉団 http://www.touch-sss.net/ http://touch-clinic.jp/

東播磨圏域リハビリテ−ション支援センター研修会・姫路栄養士会研修会

DocTak2010-01-31


昨日は春のような陽気でしたが,今日は一転して冬模様で,我が家は冷たい雨に打たれております.まだまだ春は遠いですが,今から20年近く前には庭の蹲の水が凍ってお盆のようになっていたことを思いだしますと,随分と暖かくなっていることを頭の中では感じます.


先々週の土曜日には東播磨圏域リハビリテ−ション支援センター後援の研修会で口腔ケアと嚥下障害についてのお話をし,先週火曜日には姫路栄養士会にて研修会の講師をつとめました.
(写真は帰路に撮影した姫路城遠景です)


いずれも,『「3つのキ−ワ−ド」で考える』を副題にしました.

3つのキーワ−ドとは,以下の3つです.

  1. 呼吸路の安全性の確保
  2. 口腔咽頭機能の賦活
  3. 食事のテクスチャの調整


この原則は,口腔ケアでも食事摂取の支援でも基本的には同じです.


前々回お約束した答えあわせです。


問題は,「当初上手くいったのに幼稚園に行くようになってから食事の摂取を嫌がるようになったダウンちゃんのお嬢さん.その理由は」というものでした.


このお嬢さんは中耳炎を頻繁に起こすようになっていたと書きました.中耳炎の原因の一つに,「アデノイド」による耳管咽頭の閉鎖による耳管内容の排泄障害があります.アデノイドは,幼稚園時頃に大きくなる子供さんがおられます.大きなアデノイドは,鼻での呼吸を障害することがあります.咀嚼中は鼻で呼吸する必要がありますので,鼻が詰まっていると咀嚼障害になります.


このお嬢さんは大阪市総合医療センターの小児耳鼻科に紹介させていただき,アデノイド切除の必要有りとのことで手術を受けられました.その結果,鼻呼吸が可能になり,入院中から経口摂取の意欲がたかくなったとのことでした.メデタシメデタシでした.


経口摂取を支援するためには,鼻での呼吸も注意してください.