第1回のセミナー終了後,溜まりにたまった自著版の原稿や依頼原稿を書いているうちに,ブログの更新をしないでいましたら,今年も残り1日になってしまいました.大慌てで大掃除をしています.
昨年の今頃,年末のバタバタしているときの料理として,イタリヤ鍋を御紹介しました.今年も年末(?)の料理に手をかけたくない方々に,『安物の鶏肉でも,噂の吉兆くらいまでは旨く食べられる(かもしれない)水炊き』の我が家の方法を.
【用意するもの】
1.当然,鍋ですが,食卓用の(土)鍋以外にもう一つ鍋を用意してください.この鍋は調理の段階で使います.
2.鶏肉(骨付きの水炊き用でなくてもモモで構いません)
3.簡単さが売りなので,スープをガラで取ったり,手羽先で取ったりしません.
もちろん取られてもかまいません.私は出汁コンプを適当(ええ加減)にです.
4.他,もろもろの野菜ですが,ニンニクは必須です.これはビタミンB群によって旨みを出すための隠し技です.「ニンニク潰し」か包丁でバシッと叩いて潰しておいて下さい.
5.最後の締めの炭水化物.
【調理方法】
1. 水を土鍋に入れて出汁昆布を投入しておきます.弱火で出汁をとりながら,もう一つの鍋で湯を沸かしておきます.
2. 鶏肉を適当にぶつ切りにして,まな板に平たく広げます.塩(JAでも,伯方の塩でも,何でも良い)をまな板の上からパラパラと肉の裏表に播きます.その後,しばらく手で肉に塩をすり込むように揉んでください.そのまましばらく(4〜5分くらい)置くと,何となく肉から水がでて締まったようになります.これは浸透圧の関係と思われます.
調理用の鍋に肉を放り込みます.表面が白くなり,余分の油と汚れが浮き出てきますので,すくい取ります.全体が白くなって絞まった感じになればボールかなにかにとります.
味が抜けるように思われますでしょうが,大丈夫です.
3.そろそろこの頃には土鍋の方では出汁が取れていますので,昆布を取り除き,テーブル上のコンロに運びます.先ほど潰しておいたニンニクを投入します.煮たってきたら,鶏肉を投入します.塩を少し放り込んでください.
最初は,鶏肉だけを煮てスープで味を確認してください.塩で調整してください.うまくいくと,このスープだけでも美味しくいただけます.「あく」はほぼ出ませんので,美しい透明のスープが取れます.
4.あとは自由に作ってください.
我が家では,秘伝のポン酢風のたれを作っています.作り方を書きます.
【用意するもの】
- 適当な密閉の容器(大きさの基準は「クリープ」の大きな瓶くらい)(寝かせるならガラス瓶が良いですが,蓋が金属のものは腐食します)
- 濃い口醤油
- 米酢
- 玉ねぎ1個
- 出汁昆布
【作り方】
1. 玉ねぎ1個をすりおろします.
2. すりおろした玉ねぎを瓶に入れます.
3. 濃い口醤油を,玉ねぎが入った瓶の6分目位まで入れます.
4. 米酢を,瓶の残り3分目まで入れます(1分目が残ります).ここで一度,静かに撹拌します.すると玉ねぎが浮いてきます.
5. その状態で,短冊状にした昆布(7〜8cm×3cm)を2枚ほど入れます.
6. 最後に醤油7,酢3の割合になるように最終的な量を調整します.
水炊き以外の鍋でも使えますが,使用前30分は寝かせた方が良いですが,その場合は若い切れ味の良い「たれ」になります.我が家には高齢の両親もおりますので,濃厚な1年寝かせたものを使っています.時々忘れて2年ものになっていることもあります.ある一定の期間を過ぎれば,あまり寝かせる年数は味に関係なさそうです.
では,大慌ての夕食時間のお邪魔を致しました.
明日は「TOUCH今年の10大ニュース」を作ってみたいと思います.
Copyright © 2007 Tak Tachimura All Rights Reserved.