(現在は使っていません)口腔機能の歯医者-DocTak舘村 卓のささやき

様々な原因による食べる,話す機能の障害に対応するための情報を提供します

Team for Oral Unlimited Care and Health 限界無き口腔ケアと健康のための医療福祉団 http://www.touch-sss.net/ http://touch-clinic.jp/

意識障害者の方々への支援

DocTak2007-08-24




8月に入ってからの「ねぶた」から「意識障害学会」と5日間痺れるような体験をした後,
やはり予測していたとおり,締め切り地獄と後先見ない日程の組み方で講演を入れていたため,猛烈な忙しさのまま,ブログの更新をすることなく今に至っております.


今週初めは遅い墓参のために休暇を頂き,帰省して投宿したところは谷間の旅館(数年前にNHKのドラマの撮影現場になったとのことです)で,「ITとは英語の代名詞か」というような位のところで,さっぱりinternetからは隔絶されていました.恐ろしいもので,たった3日間にmailをチェックしていないと非常な不安を感じました.良くも悪しくもネットは完全に生活の中に溶け込んでしまったのを感じていました.


先週末,全国遷延性意識障害者・家族の会関西ブロックでお話をさせていただきました.昨年の40万人署名で紙屋先生とともに発起人をされた桑山先生からのご指名で,「口から食べる」お話をさせていただきました.私が共に歩む多くの患者さんのご家族や支援者の方々(京都hirokomamaさん有り難うございました.またShizue先生のご同行,感謝いたします)が参加されておられました.


現在の脳血管障害への嚥下リハビリテ−ションでは,到底太刀打ちできない多様で複雑,難解な症状を示される方々ばかりですので,私の話だけでは全く役に立たないと思っていますが,それでも熱心に聴いてくださいました.感謝.でも換言すると,意識障害の方々を支援する情報と研究が不足しているということなのだと強く感じました.


もう十分といって良いほど「脳卒中と嚥下リハビリテ−ション」の成書は出たのではないでしょうか?新しく出版されても,著者の組み合わせが変わっているだけで,中には,「本当に大丈夫か」というような情報がずっと独り歩きしているようなものもあります.


先日の講演では,
意識障害の方々への嚥下リハビリテ−ションのポイントとして,

  1. 呼吸路の確保
  2. 口腔咽頭機能の賦活
  3. 食物の調整


これらをキーワ−ドとすることについてお話しました.

明日はグランキューブで,在宅診療では有名な松尾先生の主催される「在宅医療・看護を考える会」で「在宅での栄養管理」のテーマの中,「在宅要介護者への口腔ケアと接触嚥下リハビリテ−ション」というタイトルで講演します.


来週は,老健中堅職員講習会で福岡で講師をします.


右上は,今日,東京から帰阪するときにANAから見えた夕焼けです