(現在は使っていません)口腔機能の歯医者-DocTak舘村 卓のささやき

様々な原因による食べる,話す機能の障害に対応するための情報を提供します

Team for Oral Unlimited Care and Health 限界無き口腔ケアと健康のための医療福祉団 http://www.touch-sss.net/ http://touch-clinic.jp/

姿勢と口腔ケア


金曜日に箕面養護学校での講義は,府下の養護学校の先生方だけでなく,おもに健常児が通う学校の先生方の参加もありました.私の高等学校の時のクラスメイトには,教育大学の障害児教育課程に進んだ友人がいましたので,久しぶりに会えるかなと期待していましたが,遭えませんでした.


講義は食事介助する上での注意するべきことを生理学的に説明するというものでした.食事介助する上でのキーワードとして『姿勢の調整』,『口腔ケア』が必要であることを基本としてお話しました.


食事介助することの目的は第一には当然「栄養摂取」です.経口摂取すれば,腸管は運動し,排泄が促され,吸収率も高くなります.しかしながら,実際には呼吸路を安全に保った状態で経口摂取が難しいために,『栄養』を摂るために非経口的栄養法を採用することが多いのが現状です.


食事介助を考える前に行うべきは,『呼吸路の安全な確保』です.呼吸路の安全な確保の意味に2つあります.1つ目は,気管内に誤嚥させないようにすること.この誤嚥させないようにするのは,食物や飲み物だけでなく,唾液の誤嚥も含んでいます.すなわち,口腔ケアを開始することによって,口腔内に刺激が加えられて生じる刺激性唾液の誤嚥の防止も含みます.つまり,口腔ケアの前に姿勢のコントロールが必要です.この点が忘れれて,仰臥位で上を向かせたまま,口腔清掃することで,汚れた唾液を誤嚥させて,『口腔ケアした日の夜に熱が出る』『だから,本当に口腔ケアは誤嚥性肺炎に効くのか』ということが,真剣に学会でのシンポジウムで取り上げられたことがありました.それは,姿勢の問題なども関係していたのだと思います.


今日,我が家では,無宗教的,無節操的に仏間の隣でクリスマスをしました.Zemlinの翻訳の初校をようやく終えたのですが,医歯薬出版から1999年に出したBhatnagerの神経科学-コミュニケーション障害の理解のために-の第二版の翻訳を開始しました.これが,またなかなかのハードなもので,私にとって今日は『クリシミマス』でした.


末友さんプレゼントのロゴをヘッダに載せました.見事に背景とマッチしております.


次は,姿勢の問題の続きです.

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