(現在は使っていません)口腔機能の歯医者-DocTak舘村 卓のささやき

様々な原因による食べる,話す機能の障害に対応するための情報を提供します

Team for Oral Unlimited Care and Health 限界無き口腔ケアと健康のための医療福祉団 http://www.touch-sss.net/ http://touch-clinic.jp/

口腔ケアと鼻のケア

DocTak2009-09-21



先週木曜日,『市立病院退院後の地域での経口摂取を支援するための泉大津市歯科医師会による取組み』を,TOUCHが支援するための実習付き講義を行ないました.今春,同市立病院での看護研修において新人のスタッフの方々に口腔ケアと歯科医師会との連携の重要性について講義しました.


今回は,地域で支援する歯科医師会の先生方の積極的なお取組みの一端をお手伝いさせていただく3回コースの講演です.


医師会看護学校をお借りして『体感型実習講義』をいたしました.先生方,そしてご同席の歯科衛生士会の方々,お疲れ様でした.


先週土曜日は東京医科歯科大学歯科衛生士学校の同窓会「さつき会」で講演を行ないました.昨年に引き続き2年目です.「摂食嚥下障害のキュアとケア」を準テキストにした講義を致しました.speechの話まで行けず,申し訳ありませんでした.


さて,今日は久々に『ケアの落とし穴』の話です.


口腔ケアが重要であるのは周知のことですが,さて口腔ケアの際に「鼻」はみられているでしょうか?
もしも『鼻が通らない』とどうなるでしょうか?口腔ケアをすると『刺激性唾液』が出ます.


姿勢が後方に倒れたようになっているときに口腔ケアをすると,刺激性唾液を咽頭に流さないように,舌と軟口蓋は気密に接触するために,口では呼吸できません.この際,もしも『鼻が通らない』と鼻でも呼吸ができないので,息こらえできる時間の限界が来ると,まず溜まった呼気を排出し,その後で大きく吸気します.このときに気管内に口腔内に残留した「汚れた唾液」を気管内に吸引します.


口腔ケアの際には,鼻での呼吸を確認しましょう.


写真は,医科歯科大学裏手の湯島聖堂http://www.seido.or.jp/temple.htmlにて穏やかなお顔でこちらを見られる『孔子様』です.