(現在は使っていません)口腔機能の歯医者-DocTak舘村 卓のささやき

様々な原因による食べる,話す機能の障害に対応するための情報を提供します

Team for Oral Unlimited Care and Health 限界無き口腔ケアと健康のための医療福祉団 http://www.touch-sss.net/ http://touch-clinic.jp/

抗痙攣剤・筋弛緩薬

DocTak2008-06-29



この二週間ほどは週末に鹿児島の栄養士会「ピクルスの会」での講演とクインテッセンスJOHNSの原稿の締め切りに追われて更新ができずにいました.


先週の金曜日頃までは梅雨と言いながら晴れの天気が続き,空梅雨かと思っていたのですが,昨日からは本格的な梅雨になっています.少々ジメジメして不快ですが,一杯たまっている仕事の締め切りを思うと,雨で出かけられないことで諦めることができて良いのかもしれません.


さて,立て続けに最近経験したこと.


以前に抗痙攣剤と筋弛緩薬による,咀嚼嚥下機能に関わる口唇,顔面,舌,そして何よりも気管保護のための喉頭運動への影響が無視できないことを書きました.頭部外傷の方々では,急性期にこれらの薬剤が複数同時に投与されることが多いのですが,ある程度症状が収まると,当然薬剤についての検討がなされる必要があると思われます.


自宅にもどられて別の医師が担当されることになった際に,薬剤の交通整理をしてくださる方も多くおられるのですが,中には『元の医師が処方して,現在問題ないのだから,薬剤を変えることはしたくない』とされる先生もおられます.本当に問題ないのかどうか,痙攣が出ないのは抗痙攣剤が有効であるのかすら検討されていないことで,誤嚥を繰り返している場合が多々あります.


私は,このブログが壁に向かって叫んでいるようなものかと思っていたのですが,学会や講演会などで,思わぬ方から「読んでいます」とcoming outされて嬉しく感じることが増えてきました.そこで,是非,このブログをお読みの方々で上記したような薬剤をご使用の場合には,現在の症状を勘案していただき可及的に薬剤量を調節していただきたいと思っております.