(現在は使っていません)口腔機能の歯医者-DocTak舘村 卓のささやき

様々な原因による食べる,話す機能の障害に対応するための情報を提供します

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Leigh症候群,刻み食


Leigh症候群の翼君(仮名)(7月31日の記事)の再診をしました.普段どのような食事をとっておられるのか、食事時の姿勢はどうなっているのかを確認したいと思っていました。初診時にお母さんは、「細かく刻んだ食事を与えています」と言われていました。持参された食事は、ポテトを潰したもの、ブロッコリーを細かく刻んだもの、お粥でした。刻み食は施設や病院でもよく供食されますが、刻んだ食べ物は咀嚼機能に問題があった場合、丸呑みになるか、処理できないで口腔内に長時間残留するかです。


今、大阪府立大学総合リハビリテーション学部のOT学の学生さんと同学科の大西助教授の協力を得て、食事の調理形状の相違と咀嚼回数についての研究を行っています。その結果、細かく刻めば刻むほど、咀嚼回数は増加することが分かりました。


翼君は四肢機能の問題のためにバギーを使っていますが、頭部が後屈していることで,十分に咀嚼運動ができません.その結果、繊維の多いブロッコリーの刻み食は咀嚼することができず,またポテトは唾液を吸ってしまい,口蓋に張り付いて処理ができませんでした。
問題の本質は、Leigh症候群に伴う体幹保持と四肢機能の問題に関連して行われたことが、口腔機能に対しては負の影響があったというところにあると思います。調理方法の指導、食事時の姿勢の指導を次回から行ってきます。


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