(現在は使っていません)口腔機能の歯医者-DocTak舘村 卓のささやき

様々な原因による食べる,話す機能の障害に対応するための情報を提供します

Team for Oral Unlimited Care and Health 限界無き口腔ケアと健康のための医療福祉団 http://www.touch-sss.net/ http://touch-clinic.jp/

全老健の会議で,接遇と栄養ケアマネジメントによるリスク管理を勉強しました


7月は随分と出かけることが多くなり,ブログの更新もママならなくなっていました.せっかく覗いていただいた読者の方々には申し訳なく思っております.最近,mailでやり取りをさせていただきますと,ブログを見ていると仰っていただけることが多くなり,責任を感じるようになっております.


先週は顎顔面補綴学会にて盛岡に滞在し,その後に老健の施設運営部会の会議に出席しました.全老健の会議では,尊敬いたします黒田留美子先生から栄養ケアマネジメントについての老健での問題点についての解説があり,接遇については本間達也先生から素晴らしい解説がありました.


両先生の解説を聞いていて,栄養ケアマネジメントも接遇も,詰まるところはリスクマネジメントであるということが強く感じられました.すなわち,これらのことはリスクを軽減する上で重要なことなのだということです.重大な問題が生じてから押っ取り刀で取組んでいると,どうしても対応が後手に廻ってしまい,このことが利用者さんや患者さんの不満やクレームに通じるということになるのであろうと思われます.その結果,良い協力関係や心の通いあいがなくなり,最悪の結果,すなわち医療事故などにも発展するのではないかということ感じます.


本間先生から「接遇の際に利用者の方の目線より下に介護者が「ひざまづいて」しているでしょうか?上から見下ろすように,車椅子の方に立ったままで接遇していませんでしょうか?」という話を頂戴しました.


この職員の姿勢は,実は接遇の問題だけではないですね.もしも上からブラッシングをするとどうなるでしょうか?

当然,されている方は「下顎が挙がります」.その結果,頚部が伸展されて,ブラッシングの際に出てくる刺激性唾液を誤嚥しやすくなりますね.そうです,口腔ケアでも,『する側』の立つ位置や姿勢,視線を適切にしないと,リスクを生じるのですね.


明日から熊本での講演に出かけます.来週は,筑波大学の紙屋先生が主催される遷延性意識障害の方々の「じょっぱりねぶた」にボランティアで参加します.その後に意識障害学会で吉田春陽先生と一緒に,8年間経口摂取されていなかった意識障害の御婦人に経口摂取していただけるようになった私たちのアルゴリズムを紹介してまいります.


ねぶたのボランティアで,私は何ができるでしょうか?

また報告します.